トレーリングストップ注文とは?
トレーリングストップ注文とは、相場レートに合わせて、自動的に決済注文の価格が変わる逆指値注文のことを言います。トレールとは追いかける。つまり「追いかける」+「注文」のことを言います。
トレンドが発生しているときに最低限の利益を確保しながら、相場の動きに合わせて利益を伸ばせる、損はせずに利益だけを積み重ねることが出来るという大変に便利な注文方法なのです。
上昇トレンドの時は「買い」で入って、レートが高値を付けるたびにトレーリングストップが切りあがって高値から○○pips戻ったら利益を確定する。反対に下落トレンドの場合には、「売り」で入って、レートが安値を付けるたびにトレーリングストップが切り下がって行き、最安値から○○pipsの値段で利益を確定する。と設定しておくと、ずっと見ていなくても自動的に最高値、最安値に近いところで利益を確定することが出来ます。まったく損をする心配なしに利益だけを伸ばしていける方法なのです。
トレーリングストップの実例
これは、ドル円の買いポジションをトレーリングストップ注文を入れた時の、トレーリングストップ(青線のレート)が移動していくイメージ図です。
この場合、トレール幅を20pipsに設定しました。
111.150で買いエントリー(赤★)、その後、価格の上昇に合わせてトレリングストップのレートが高値から20pips下の価格で上昇していきます。
ちなみに、レートが下がっても切り上がった高値から20pipsのままでレートは変更されません。
高値111.805円をつけてレートが下がり始めたので、111.805円から20pips安い111.605円になった時に利益確定となり、40pipsの利益となりました。
この間、利益がどこまで伸びるかをずっと見ていなくても自動的に高値から20pips下がった時に利益が確定されるので、家事や仕事などでずっと画面を見ていられない女性にはピッタリなのです。またトレンドが何時間も継続するような相場でも、自動的に利益を伸ばして確保することがでるので、トレンド発生を見つけたら使わない手はないのです。
もちろん、反対に下落トレンドが発生したときには、売りポジションにトレーリングストップ注文を加えておくと、レートが下がるのに合わせて利益確定ポイントも下がっていきます。
トレーリングストップ注文のメリット
- 損が出ないことが確定してる状態で利益のみを伸ばすことができます。
- トレーリングストップの幅に合わせて逆指値の値が自動的に変更されていきます。
- 一度切り上がった(切り下がった)レートは下がり(上がり)ません。
トレンドが一方向に向かっている時には、大きな戻しがない限りトレーリングがどこまでも切り上がっていきます。そのまま利益確定されるのを待っても良いですし、ある程度利益が出たら自分で成行で利益を確定することも出来ます。
トレーリングストップ注文のデメリット
損をする恐れが全くない状態で利益のみを伸ばせるトレーリングストップですが、使える場面が限られています。
- 一方向に利益を伸ばしていくので、トレンドが発生している場面でのみ使えます。
- エントリーポイントに逆指値を入れてトレンド方向に利益を伸ばす準備ができてからトレーリングストップを入れられなければ損も出ます。
- 戻しが大きい相場ではトレーリングストップの位置が適当でないとわずかな値幅で決済されてしまうことがあります。
- FX会社によっては、トレーリングストップ注文を採用していない場合があります。
まとめ
トレーリングストップはトレンドが出ている相場では、長時間に渡って利益を伸ばせるだけ伸ばすことが出来る便利な注文方法です。ただし、トレーリングストップの値幅が小さすぎると、小さな戻して利益確定されてしまったり、大きすぎると最大の利益を取れずに小さな利益で終わってしまうこともあります。
相場の波の変動幅をよく確認してトレーリングストップの幅を決める必要があり、これは実際に経験を積んでいくしかありませんが、使い方によっては大変に便利に利益のみを確保できる状態が作れるので、是非この注文方法を自由自在に使えるようにしましょう。
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