24時間トレードできるFXですので、それを上手に利用して、自分に合ったトレードのスタイルを作ることができるのがFXの魅力の一つです。

投資期間でいうと、一般的な投資では「長期投資」の方がリスクが低いと考えられていますが、FXに関しては長期投資ではなく、長くても数週間以内で決済するほうがリスクが抑えた投資となります。

その理由としては、FXはレバレッジを多少でもかけて投資しているので、僅かな値動きで大きく利益や損失が出るため、利益が出ているときは良いのですが、反対方向に動き出すと運用資金の中に大きな含み損を抱えてしまうことになってしまい、運用に回す資金も限られることにもなるので、含み損が出る前に決済してしまった方が良いからです。

つまり、長くても数日間、通常は数分から数時間内で決済するトレード方法が一番効率が良く、リスクも限定したトレードができます。

主に3つのトレード方法があります。

1.スキャルピング (スキャル)

アメリカインディアンが行っていた ”頭の皮を薄く剥ぐ” という意味で、スカル(頭蓋骨)から来ているそうです。利益を薄く剥ぎ取っていくイメージから来ています。

エントリー(売り・買いいずれかのポジションを取る)からエグジッド(ポジションを抜ける)までの時間は数秒〜数分程度で数pips~10pips程度の利益を確保することを繰り返す方法です。相場は一定期間一定方向に動く習性があります。その習性を狙って「一定方向に動く最小の時間単位で利益を確実に取っていく」というのがスキャルピングなのです。

利益幅は小さいですが、短い時間一定方向に動くところを取ることから、一回あたりのトレードは利益になる確率が高くなります。

その為、レバレッジを高くして、トレードを何度も繰り返すことによって、利益をコツコツと積み重ねることができます。また、相場の動きに対して素早くエントリー・エグジッドする瞬発力、反射神経的な決断力が必要になる場面も出てくるのが特徴です。

トレードしている間は、PCの前にはりついて、相場を見続ける時間と集中力が必要にもなります。

スキルを身に付ければ、大きな金額を掛けて短時間で大きな利益が得られるのが魅力のトレードスタイルでもあります。億を稼ぐトレーダーの中には、スキャルピングで毎日着々と大きな金額を稼いでいる人も多くいるようです。

2.デイトレード(デイトレ)

   

長くても1日以内に決着をつけるトレードの方法です。つまり、夜寝る前には決済して、翌日にポジションを持ち越さずに終了します。夜間から朝に掛けて、寝ている時間帯の相場変動の影響を受けないので、安心して眠る事ができます。

1回のトレードで数pips~50pips程度の利益幅を目標に、数分〜数時間の間ポジションを保持して、1日数回取引するスタイルです。

デイトレードでは、動きの方向性の流れを読んで、エントリーからエグジッドまでのシナリオを予め描いて「待つ」ことが重要になります。シナリオの方向性があっていれば、利益幅は、スキャルピングよりも広く取ることができます。シナリオを決めてエントリーするので、スキャルピングのようにPCに張り付いていなくてもトレードすることが可能になります。

FXならではの、決済や損切りを自動的に行う設定をしておけば、想定利益が確保される、または、想定の損切りで終わる、いずれかで自動的に決済されます。

FXの注文システムでは、利益幅を予め想定して、「○○円になったら利益確定」という指値や、「20pips利益がでたら利益確定」という決済注文を出しておくこともできます。その上、トレンドが継続して更に利益が伸ばせそうなときには、エントリーした値(建値)以上に損切りポイントをおいて確実な利益を確保しながら利益を可能な限り伸ばしていく注文方法(IFDOCO)を使うことができます。

つまり、利益が絶対にマイナスにならない状態で、プラス方向に進む限り利益を積み増すことを自動化することができるのです。相場の読み方が上達すし、このように利益の積み増しも自動化する方法を自分のものにすると、トレードのチャンスを逃さず、自分が常にチャートを見ていなくても、外出中や家事や育児の間でも利益を上げることができるようになります。

3.スウィング トレード(スウィング)

 

スイングトレードとは、数日から数週間程度の、相場の大きな波の値動きの利益を狙う方法です。トレードの期間は、相場の状態や、判断に使うチャートの時間軸によって変わってきます。

中・長期的な長さのトレードになるので、反対方向に相場が動くリスクを最小限に抑えるために、レバレッジは小さく抑える必要があります。レバレッジは3倍~最大でも5倍程度に抑える方が良いでしょう。

期間が長いだけに、1回のトレードで得られる利益幅は数十pips~300pips程度というのも可能です。ただし、スウィングトレードのストップロス(損切)は、期間が長いだけに、その間の揺れ幅も吸収する程度の、デイトレよりも大きな幅を設定します。

その為、大きく逆行して戻ってこないような場合も考え、一回のトレードに使う金額は、資金量の2%程度と、少な目で行います。利益幅は大きく狙えるので、成功すればまとまった利益を得ることができます。資金もある程度増え、相場の動きがかなり読めるようになる中級以上になってからスタートするのが良いでしょう。

まずは、スキャルピングやデイトレードでトレードの回数を重ねて経験を積むことをオススメします。

 

スワップ金利狙い

FXでは利息のような利益を得ることもできます。これをスワップポイントまたはスワップ金利といいます。スワップ金利は、売買する二国間の金利差で得られる利益です。

低金利の日本円を売って、金利の高い国の通貨を買うことで、その金利差分が利益になります。毎日、保有している額に応じてスワップ金利を受け取ることができ、自分の口座にはその金額が表示されます。

例えば、金利が高めのオーストラリアドル1万通貨(約80万円)を「買い」で保有していると、1日あたり50円程度のスワップ金利を受け取ることができます。(2017年5月現在)1年間保有していれば、18,250円の金利を得ることができます。

どの通貨ペアでも毎日スワップ金利がプラスかマイナスかで発生します。

日をまたぐと、プラスかマイナスが発生します。FX会社によってスワップポイントの金額や、タイミングが違います、スワップポイントをあてにしていなくても、1日以上ポジションを保つ場合には、通貨ペアによって金利分がマイナスになって利益から減っていくこともあらかじめ理解しておく必要があります。

 

どのスパンでトレードするかは、自分の使える時間や時間帯、ライフスタイルや得意・不得意、性格で決まってきます。また、それぞれメリット・デメリットもあるので、よく理解しておきましょう。

  特徴 トレード回数 利幅
スキャルピング 1回のトレードは数秒から数分 平均20回/日 2~10pips
デイトレード 1回のトレードは数分から数時間 平均1~5回/日 5~50pips
スイングトレード 1回のトレードは数日から数週間 平均1~5回/月 数十~数百pips

どのトレードスタイルを選んだらよいかは人によります。

少ない元手資金を短期間で大きくしたい場合にはスキャルピングが最適です。

トレード回数が必然的に多くなるので、増えた資金を元手にトレードを繰り返すことで小さな資金を大きくするスピードが速くなります。集中力や体力的なものも必要となりますが、女性だからできないということはありません。

反対に、元手資金が豊富にある場合には、スウィングトレードで時間を掛けて1回の大きな利幅を狙うことができます。

中間のデイトレードは、一日に数回のチャンスを見つけてトレードしますが、10~20pipsを安定的に取っていけるようになれば、月20万円~40万円は決して高い目標ではなくまります。

それどころか、投資できる金額が大きくなれば、枚数(1回の投資額)を増やすことができるようになり、それだけで、結果が2倍、3倍と増えることになりますので、本当に経験とスキルしだいで、1回に掛ける時間がそれほどかからずに利益を安定的にあげていくことができます。

  元手の資金 目指す方向
スキャルピング 少ない 大きく利益伸ばしたい。専業トレーダーになりたい。
デイトレード 普通 もう一つの収入源を得たい。
スウィングトレード 多い 将来のために長期的にお金を増やしたい。

 

まとめ

 

トレードに使う時間で、スタイルがちがいますが、どのスタイルに落ち着くか、それぞれ自分のスタイルは自然に出来上がってきます。

まったくの初心者に最初にお薦めしたいのは、スキャルピングです。

数分から長くて数十分以内にエントリーからエグジットまで終了させることができるので、すぐに結果が出ることは。実はリスク回避にもなります。相場が一定のリズムで動いている中の一部分に素直に乗っていく方法なので、初心者でもわかりやすく、値動きの特徴を肌で感じる経験を積むことができます。

また、スキャルピングでエントリー、エグジット操作に慣れたり、利益を積む感覚や損切する感覚を短い時間でも多くの回数体験することができます。「回数を積む」ということが、経験値になって積みあがっていきますので、その後にデイトレやスウィングに自分のスタイルを変えていくにしても、回数の経験値が大変活きることになります。

「回数を積む」ことはスキルアップに直結しますので、毎日、短時間でも良いので相場を観察し、チャンスを見つけて参加していくと良いでしょう。チャンスを見つけられるようになるのも、相場に参加しているからこそ可能になります。

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