FXに興味を持って始めてみたいと思っても、いろいろな専門用語がわからないとなかなか次に進めないものです。

FXには「知識」「スキル」「経験」の3つが必須であることは既にお知らせした通りです。その「知識」の中に専門用語の理解があります

思わぬ回り道をせずに勝てるトレーダーになる為には基本が大事です。 私の経験を基に覚えておくべき用語について、わかりやすくご説明しました

スタートして途中でつまずかないように、基本的に知っておいた方が良い必要最低限な専門的なFX用語を選んでみました

   
      1. FXを始める時に知っておきたいFX用語6

      2. 取引チャートを上手に読む為に知っておきたいFX用語12

FXを始める時に知っておきたいFX用語6

ロット

ロットとは、トレードする資金の単位です。FX業者によって1ロットの単位が違う場合がありますが、日本のFX会社の場合では、1ロット=1万通貨であることが多いです。例えば、USドルと日本円の取引(USD/JPY)の場合、1ロット=1万ドル分の資金をトレードすることになります。

証拠金

トレードするために取引会社に預け入れることを「証拠金」といい、最低限必要な証拠金を「必要証拠金」といいます。

国内FX業者を利用する場合、レバレッジは最大25倍ですので、最低単位の1ロットを取引するのに必要な金額の25分の1の額(4%)の「証拠金」を入金すればトレードをすることが可能です

つまり単純計算では、レバレッジ25倍を使うと取引可能な1ロットは40,000円になります。

     (1ロット=1万ドル=100万円) × 1/25  =  40,000円

実際には、ぎりぎりの額の証拠金だけでトレードすると、思惑と反対方向に値段が上下した場合、証拠金が足りなくなり強制的に決済されてしまいますので、トレードするロット数よりも余裕のある証拠金を取引会社には入金しておきます。

どれほどの余裕証拠金があると良いか?その理由と実際の計算方法は別ページで解説します。

レバレッジ

レバレッジとは、トレーダーがFX会社の口座に預けた資金を担保として、その何十倍~何百倍もの資金をFX会社から借りて大きな金額のトレードができるという仕組みです。日本のFX会社の場合には、金融庁の規制で最大25倍までの取引が可能です。(海外のFX会社を利用した場合には最大888倍

そのため、最少で40,000程度の少ない資金からでも1ロット(1万ドル=約100万円)の取引を始めることが可能で、少ない原資でも大きなリターンを狙うことができます。

スワップ

FX取引は金利の異なる2つの通貨を売買するため、2つの国の金利差が発生します。スワップポイントとは、この金利差を日割りしたものです。例えば金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買った場合、スワップポイントを受け取ることになります。中長期トレーダーの多くはスワップ狙いの方がいます。スワップポイントは日本時間の朝の時間帯をまたいでポジションを保有すると発生します。日割りの為、取引のない土日をまたいで保有しているとこの分もスワップ金利がもらえます。

通貨ペアやFX会社によってスワップが違いますので、中長期の保有でスワップ狙いのトレードをするのであれば、スワップで会社を比較して選ぶと良いでしょう。

経済指標

「経済指標」は世界各国で様々なものが発表されていて膨大な数がありますが、発表時に為替が大きく動く場合があるので、発表のタイミングを知っておく必要があります。なぜなら、発表と同時に大きく為替レートが動いてそれまでと反対方向に動き出す可能性もあり、思わぬ損失を被ることすらあるからです。

また、トレードに慣れれば、指標発表時の大きな動きやトレンド発生を利用して利益を伸ばすことができるチャンスにもなります。

特に圧倒的に取引量が多く全ての通貨に対して大きな影響がある『ドル』と『ユーロ』、日本人なら外せない『円』が関連している指標発表時は注意が必要です。

特に影響が大きい経済指標は主に5つです。

『FOMC政策金利発表』『FOMC議事録公表』『米国雇用統計』『日銀金融政策決定会合』『ECB政策金利発表』発表される日時は、FX会社のウェブサイトなどの情報で調べることが出来ます。瞬間的に大きく為替レートが動くこともあるのでこの時に取引に参加するのは上級者でないと難しいかもしれません。初心者は、指標発表がある時には売り買いの注文を持たないようにしておくことが大事です(「ポジションを外す。」と言います)

取引はせずに、世界中のトレーダーが注目する発表の瞬間やその後にどのように為替レートが動くのか、観察することをおススメします。

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析

テクニカル分析とは、過去のデータを元に、未来の値動きを予測する手法のことをいいます。主に為替チャートの動きパターンを読んで可能性の高い方向を見極める方法です。その分析方法は様々あるのですが、あまり難しい分析方法はかえって深みにはまりますので、初心者はできるだけシンプルな方法を使うことが一番です。分析の方法は中級編で解説します。

ファンダメンタルズ分析とは、指標発表時の予想などを指しますが、記憶に新しい米大統領選時の時のように、多くの専門家の予想が外れたり、すでに織り込み済の場合もあるので、かえって予想しない方が良いというのが私のスタンスです。

「チャートは全てを織り込んでいる」と言われるように、為替チャートはチャートは、経済的な要素や、投資家達の期待や不安などの心理的要素など、いまある「すべて」のことを織り込んで動くという考え方です。チャートは人間の集団心理の反映でもあるということをあらかじめ知っておくと、チャートの読み解きもとても面白くなります。

 取引チャートを上手に読む為に知っておきたいFX用語12

通貨ペア

通貨ペアとは取引する通貨の組み合わせのことをいいます。通貨の表記はこのように3つの大文字で表示します。「通貨コード」と呼ばれ世界中で統一されていますので、主な通貨は覚えておきましょう。

USD/JPY (米ドル/円)
EUR/JPY (ユーロ/円)
EUR/USD   (ユーロ/米ドル)

世界中の通貨ペアの中から好きな組み合わせを選択し、トレードすることができますが、初心者には代表的な通貨ペアがおすすめです。代表的な通貨ペアは流通量が多いため、たとえ数千億規模の巨大ファンド等であっても単独で大きく値を動かすことはほぼ不可能で、実態的な経済で動くので比較的値動きの予測がしやすいという特徴があります。

反対に、流通量の少ないマイナーな通貨ペアの場合、まず、普段はあまり値動きがないので利益が取りにくいのです。また、ある程度まとまった量の注文が入ると一気にレートが動くというようなことが起こり、予想外の動きが起こったりするのでトレードが難しいく、あまりおすすめできません。

チャート

チャートとは、為替の値動きを記録したグラフのことです。ある一定時間ごとの値動きが表示されています。一番なじみがあるのが「ろうそく足チャート」です。

基本的な操作や表示方法は、どのFX会社のものも同じですが、独自に開発したチャートソフトなどが各社で異なります。初心者は見やすく使いやすいものを見つけるのが一番です。

初心者がわかりやすいチャートが使えるFX会社の比較は別ページをご覧ください。

ローソク足

日本発祥のろうそく足は、刻々と変化する為替レートの動きが記録されたものです。ローソク足の形を見ると、ある一定期間にどのように値が動いたかがわかる大変に優れた表示方法です。1分間の動きが表示された「1分足」、5分間の「5分足」、といったように一定の時間内を区切って1本のろうそく足で表わします。

FX会社で多少違いますが、よくあるのが「15分足」「30分足」「1時間足」「4時間足」「日足」「週足」「月足」などです。たった1本で、その期間の「始値」「終値」「高値」「安値」がわかります。

さらに、「始値」から「終値」までがろうそく足の「実体」、それ以外が「ヒゲ」と呼ばれ、「始値」よりも「終値」が高ければ陽線、その逆は陰線となります。このように、1本のローソク足だけでも、ここまでの情報が読み取ることができます。また、ろうそく足の組み合わせがある一定のパターンを示すため、その後にどのように動くかを予測することもできます。

ろうそく足の形や動き方のパターンを「チャートパターン」といいます。チャートパターンが読めるようになれば、あなたも初心者から脱して利益もどんどん上げられるようになるでしょう。

始値・終値

始値(はじめね)とは、最初の値段(レート)をいい、終値(おわりね)とは、最後の値段(レート)のことです。1本のローソク足が表示している期間(1分足なら1分間、1時間足なら1時間など)の最初と最後に付いた値のことを指します。

ロング・ショート

ロングとは「買う」ことをいい、ショートとはその逆の「売る」ことを指します。

ロングは安く買い高く売って利益を得、ショートは高く売って安く買って利益を得るという注文方法です。

Ask とBit

買い(Ask)売り(Bid)の意味です。FX取引画面に表示されている用語ですので、覚えておきましょう。

スプレッド

スプレッドとは直訳すると「広がり」という意味で、買値と売値の差額を指します。たとえばドル/円のレートが100.300~100.303の場合、スプレッドは0.3銭となります。

最近では、ほとんどのFX会社が手数料を無料にしているため、スプレッドが実質的にトレーダーが支払う手数料になります。FX会社はスプレッドで自社の利益を出しているため、スプレッドの幅が会社によって違い、FX会社を選ぶ選択基準の一つにもなります。

注意が必要なのは、各社とも原則固定を基本としているものの、重要指標発表時間帯、市場の急変時(中央銀行の市場介入、震災などの天変地異、その他)、市場の流動性が低下している時(年末年始、クリスマス時期など)などの時は、スプレッドが広がる場合があるので、取引時には毎回確認するようにしましょう。(取引チャート画面上のAsk とBitの差がスプレッドで、スプレッドは常に確認できます。)

ポジション

ポジションとは、「売り」「買い」いずれかの注文のことで、「ポジションを持っている。」とは、注文して決済していない状態のことを言います。注文してから、決済するまでの間は、「○○万ドルの売りポジョンを持っている」と表現し、何も注文をしていないときは「ノーポジション」と言います。

pips(ピップス)

pipsとは、為替における最小単位を示す言葉で、さまざまな通貨でも最小単位がわかりやすいように、統一した単位のpipsを使うようにしています。

日本円で言えば、1pipは0.01円つまり1銭を表します。(最近では下3桁まで表示していることが多く、その場合は下3桁目は0.1pipsと表現します。)

ストップロス

ストップロスとは、「ここまで逆に行ったら損切りする」という水準を指します。トレードするときには、「自分が思う方向と逆にここまで行ったら(ここまで損が膨らんだら)そこで損を確定しておこう」という自分のルールを決めて売り買いをすることが損失を大きく出さないコツです。

例えば、111円でドルを買って、上昇すれば利益になりますが、予想と反して下落することも当然あります。その際に、110.50円にストップロスの注文を予め出しておくと、110.50円よりも下落しそうであれば110.50円で自動的に売り注文が入り、0.50円の損で決済するということです。どれくらい価格が下がったら損切りをするかは、トレードに使える時間やその時の値動きの勢いで決めたり、0.50円逆行したら必ず損切りするなどの自分のルールに必ず従うようにします。

ルールの作り方については別ページで解説していますので、御覧くださいネ。

トレードをしていて、思わぬ方向に逆行しているのを見ると、ついつい熱くなって、もっと待てば価格が戻るはず、などと感情的になってしまうことはよくあることです。でも、残念ながら期待通りに戻らなかった時には手痛い損失となることが多いのです。「ルールを作ってそれを守る。」ことが結局は大きな損を出さない結果となります。

ロスカット

「ロスカット」とは、トレーダーが取引する中で発生する損失が、口座に預けた資金(証拠金)の額を超えることがないように、自動で強制的に損切り決済するという仕組みで、トレーダーの保護とFX会社の損失を防ぐことを目的としたものです。

FXにはこの「ロスカット」というシステムが存在してるため、元金以上の損失がでないように守られていますが、いざ「ロスカット」になると元金の大半を失ってしまうような大損であったり、急激に値が動いたためにロスカットが間に合わず、証拠金以上のマイナスが出てしまうこともあります。

「ゼロカット」といって、マイナスが出てもFX会社が負担するシステムを採用している会社と、そうでない会社があるので、よく調べておく必要があります。

そうならない為には、自分で損切する幅ををあらかじめ設定し、大きな損がでないように管理を徹底することが重要です

ボラティリティー 

ボラティリティとは、価格の変動の大きさを表す指標です。「ボラティリティーが高い」とは、同じ単位時間内で価格が大きく値動きすることを指し、反対に「ボラティリティーが低い」とは、あまり価格の変動がない状態のことを指します。

ボラティリティーというと長いので、「ボラが高い」「ボラが低い」などと略して言うことがあります。もちろん、FXはレートの価格差が利益になるので、ボラティリティーが高いほうが利益が大きく取れます。ただし、ボラティリティーが高い相場は、それだけ相場の動きが早いので、初心者では動きに付いて行けず反対に大きな損につながってしまう場合もあるので要注意です。

相場の動きに慣れるまではボラが急激に動く時間帯や、通貨ペアを避けることをお勧めします。

高いボラティリティーが生まれるのは2つのパターンがあります。

  1. ボラティリティーが高めの通貨ペアがある。
    特に、GDP(英ポンド)との組み合わせの相場はボラティリティーが高いことで有名です。通貨ペアではこれらがボラティリティーが高い相場になることが多いと言われています。

     例) GBP/JPY(英ポンド/円)
                GBP/AUD(英ポンド/オーストラリア・ドル)
                GBP/NZD(英ポンド/ニュージランド・ドル)
                GDP/USD(英ポンド/アメリカ・ドル)

  2.  相場自体がボラティリティーが高くなる時がある。

    例)・経済指標発表時 (アメリカ雇用統計発表時、日銀黒田総裁の会見時 など)
      ・政治的な大きなイベント時(米大統領選挙・フランス大統領選挙 など)

    慣れてきたらボラティリティーの高い通貨ペアで大きな利益を狙うことも出来ますし、低い通貨ペアでハイレバレッジにして数分〜数10分で決着をつけるトレードもできるようになります。

 

まとめ

取引をスタートした後でも、わからなくなったら何度も立ち戻ってご確認くださいネ
あなたのトレーディングのスキルアップにお役に立てれば嬉しいです!
 

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