今回はいよいよ「移動平均線」についてです。
わー。移動平均線って、聞いたことあります。よくチャートに色分けして引いてあるラインのことですよね。
移動平均線は、テクニカル分析の中では、まず最初に知っておくべきものなんですよ。
その理由は、トレード中に移動平均線を見ていないトレードしている人はいないかもと思うくらい多くのトレーダーがこれを利用しているからなの。
沢山の人が同じものを見ているということは、同じような位置で沢山の人が買ったり売ったりしやすいというワケ。
だから、重要な場面で移動平均線の位置を確認するのがとっても大事なのです。
わー。私も早く使えるようになりたいです!
移動平均線とは?
移動平均線は、ローソク足と並んで、FXトレーダーであれば、必ず目にするものです。ローソク足と移動平均線の正しい見方ができるようになって、初めてチャートを正しく理解するための基礎ができていると言えます。
平均線の基本的な見方と、トレードに活用するための応用の方法、そして、移動平均線の特徴的なパターンを解説していきます。
移動平均線とローソク足との位置関係で相場環境を把握しましょう
まず最初に、ローソク足だけのチャートと移動平均線が入ったチャートの違いを見てください。
赤い線が移動平均線と呼ばれるものです。
ローソク足だけを見るよりも、移動平均線と組み合わせた方が、ローソク足がどのように動いたかという、相場の状態が判り易いことがおわかりいただけると思います。
移動平均線の期間
移動平均線は、ある一定期間の価格の平均値をつなぎ合わせて線にしたものです。
英語のMoving Averageの頭文字を取って“MA”と呼ばれることもあります。
平均を取る期間は、5・10・13・21・25・50・75・100・200 などの期間が使われますが、よく使われるのはこの3つの期間です。
- 25 (直近の25本のローソク足の平均値を結んだもの)
- 75 (直近の75本のローソク足の平均値を結んだもの)
- 100 (直近の100本のローソク足の平均値を結んだもの)
チャートは、1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、1日足などの種類があります。
例えば1分足のチャートに25の移動平均線を表示させた場合には、そのローソク足からさかのぼって25本のローソクの終値の平均値が現在の移動平均線の位置になります。
チャート上には、自分で選んだ期間の移動平均線を表示することが出来るようになっています。
移動平均線の見方~基本
移動平均線の基本的な見方はとても単純です。以下の二つを基本として覚えてください。
- ローソク足との位置関係を見る
- 移動平均線の傾きを見る
ローソク足との位置関係
チャートを開いたら、最初にローソク足と移動平均線の位置関係を確認することが基本です。
ローソク足と移動平均線の位置関係を確認するようにしてください。
- ローソク足が移動平均線より“上”にあるときは上昇相場
- ローソク足が移動平均線より“下”にあるときは下降相場
- ローソク足と移動平均線が重なっているときは横ばい相場
シンプルですが、チャートを見る基本ですので覚えておきましょう。
移動平均線の傾きの角度はトレンドの強さを表します
移動平均線とローソク足との位置関係を確認したら、次に移動平均線の傾きにも注目しましょう。単純に以下のように覚えておいてください。
- 移動平均線が、右肩上がりで角度が急であるほど上昇トレンドの力が強い
- 移動平均線が、右肩下がりで角度が急であるほど下降トレンドの力が強い
- 移動平均線が、水平であるなら横ばい(レンジ)
三本の移動平均線を一組として相場を見ます
一本の移動平均線だけで、相場を正しく理解することはできません。本当の意味で相場を理解するには、常に、以下の三つの視点を持っておくことが必要です。
- 短期視点
- 中期視点
- 長期視点
そのため、移動平均線も、短期・中期・長期の三種類を表示しておくことが基本です。
短・中・長期の三本の移動平均線を使った相場の見方の実例
ただし、緑円のところでは、ローソク足が短期線をいったん下抜けしているので、短期的にはトレンドが一息ついたことがわかりますが、中長期的には上昇トレンドが続行していることがわかります。
短期・中期の移動平均線は支持・抵抗として機能します
このような下落トレンド発生時には、移動平均線は抵抗線となって戻り売りのポイントとすることが出来ます。
短期25SMAにローソク足がクロスしたところが絶好の戻り売りポイントです。
また、中期75SMAにローソク足が接触して戻された場合には、下落トレンドは後期ですが、この後に一気に下落が加速して底値を付けるのが判ります。
長期の移動平均線はトレンド終了を表わします
短期・中期の移動平均線と違って、長期の移動平均線をローソク足が抜けた時には、トレンドが終了したことを表します。ただし、反対のトレンドがこの後すぐに発生するわけではなく、この後はレンジ相場に入ります。
三本の移動平均線が集まって横ばい、ローソク足に挟まれるとレンジ相場のシグナルです
移動平均線が3本とも傾きが少なくなり、ろうそく足が上下に行ったり来たりし始めるとレンジ相場が始まります。
レンジ相場は、移動平均線とローソク足のこの位置関係で見分けるのが一番わかりやすいのです。
初心者の方は、方向性が定まらないレンジ相場でのトレードは避けましょう。
移動平均線の見方 ~応用
ゴールデンクロスとデッドクロスとは?
ゴールデンクロスとデッドクロスは、移動平均線から読み取ることができる、相場転換のシグナルです。具体的には以下の通りです。
- ゴールデンクロス:短い移動平均線が長い移動平均線を「下」から「上」に突き抜ける
- デッドクロス:短い移動平均線が長い移動平均線を「上」から「下」に突き抜ける
デッドクロス、ゴールデンクロスが起こった時でも、すべて相場転換することを意味するわけではありません。
でもこれから相場が転換する可能性があるということが察知できるので、トレンドが発生する初期のタイミングをつかむ事も可能です。
パーフェクトオーダーとは?
3本の移動平均線がきれいに同じトレンド方向に向く状態がパーフェクトオーダーです。
四角い枠で囲った上昇トレンドでは、三本の移動平均線が全て上向きに傾いています。
パーフェクトオーダーには、覚えておきたい特徴が二つあります。
- 短いトレンドでは発生しません
- トレンドをフォローする順張りに徹しましょう
パーフェクトオーダーは、トレンドの期間が短いと発生しません。短期間で終わるトレンドは、パーフェクトオーダーになる前に、それぞれの移動平均線が交差してしまうからです。
またパーフェクトオーダーになった時に、移動平均線の傾きの角度が急なほど、トレンドが強いことを意味し、トレンドが継続する期間も長くなる傾向があります。パーフェクトオーダーが発生する最初の頃にエントリーできると、トレンドが長く継続する分、大きな利益を獲得できる可能性があるのです。
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